初心者のためのイラスト納品の仕方・形式設定

イラストレーターの仕事術

こんにちは!
イラストレーターMARUです

今回は
『初心者のためのイラスト納品の仕方・形式』
をこれまで仕事の経験を踏まえて
企業からの依頼を想定してお話していくね!



①納品の種類を知ろう

原画納品とデータ納品の違い

お仕事で納品する方法はこの2つ

・原画納品
→アナログで描いた現物を郵送で送る
・データ納品
→デジタル化してメールなどで送る

原画よりもデータ納品

これまで私がイラストレーターを経験して
仕事の依頼で原画納品はほぼ無いです

過去に実際にあった例は
お世話になっているクライアントさんから

「ポストカードにしたあのイラストを
お店の一角に展示をしたいので
原画をお借りしたいです」
と言われたくらい

なのでお仕事で描いたイラストは
デジタル化=データ納品をするのが一般的
だよーって覚えておこう

Q.アナログ派イラストレーターもデータ化必須?

A.もちろん必須です
私みたいに水彩やアクリルなどの画材を
使って描いているイラストレーターさんも
データ化は必須なので
パソコン・スキャナー・画像加工ソフト
を買い揃えておこうね!

 

詳しくは記事をチェック



②紙媒体・WEB媒体の納品形式の違い

媒体とは?

媒体というのは納品したイラストが
どんな物に印刷・使用されるのかを指します

つまり印刷なのか?画面表示なのか?で
納品の仕様が変わってくるんです

紙媒体:雑誌・ポスター・パッケージなど
WEB媒体:HP・SNS・広告など

例えば
・雑誌のイラストのご依頼だったら
 印刷に適した納品

 

・SNSの投稿イラストのご依頼だったら
 デジタル画面表示に適した納品

ルクア大阪・Instagramアカウントの投稿用に書き下ろしたイラスト

 

をしなければいけません。

なのでご依頼が来たら
印刷するの?WEBだけなの?と
制作に取り掛かる前に
明らかにしておく必要があります

 

紙・WEBそれぞれに適した形式設定

クライアントに指定された形式が
あればもちろんそれに従って欲しいけど

イラストレーターは流石に知ってるでしょ
って思うクライアントも実際にいるので
いちいち言われないことがほとんど。

⬇︎なので以下は最低限覚えておこう⬇︎

紙媒体(印刷に適した形式)
CMYK・300~350dpiで納品

WEB媒体(デジタル画面に適した形式)
RGB・72dpiで納品

CMYK、、?dpi、、?
なんのこっちゃ!という方も安心してね
難しいことは書かずに簡単なことだけ
お伝えするね



RGB・CMYKとは?

RGB=光の三原色

Red=レッド
Green=グリーン
Blue=ブルー

テレビ・スマホ・タブレットで
色が見える原理は赤・緑・青の光の
おかげで色が表現できているの

家のテレビめっちゃ近くで見たら
この3原色が見えてくるよ

 

CMYK=色の三原色

Cyan=シアン
Magenta=マゼンタ
Yellow=イエロー
Key plate=キープレート(黒)

広告や雑誌に印刷されている色は
シアン・マゼンタ・イエロー・キープレート
この4色で表現されています

みんなの身近にあるプリンターのインクは
この4色が基本でしょ?

なので
・WEB媒体はRGB
・紙媒体はCMYK
に設定して納品をしましょう

 

解像度を理解しよう

解像度とは
1インチ(2.54cm)の中にどれだけドット(ピクセル)があるかの密度を表すものです。単位はdpi

なのでWEBで使われる
一般的な解像度は72dpi
なので1インチの中に72個のドットがある

印刷に使われる一般的な
解像度は350dpi
なので1インチの中に350個のドットがある

ということです

印刷に使われる解像度が仮に
72dpiだとこんなにも
画像が荒くなっちゃうんです

解像度は後から
低い数値から高くすることはできないので
最初から大きなサイズにも対応ができるように
350dpiで作業を進めることが大切

例えば
200dpiの画像を納品して
クライアントに画像が荒いから
350dpiの物くださいって言われても

特にデジタル制作の人は対応ができないから
描き直しなんてことにもなりかね無いよね

とにかくカラー設定解像度
クライアントから指示がない場合は
制作前にすり合わせておくことが正解

 

Q.WEBは解像度が低くて大丈夫?

A.72dpiで大丈夫です
WEB上では350dpiでも72dpiでも
どっちでも画質に違いはないんです

ただしあとからやっぱり
印刷したいとなると
72dpiだと画質が悪くなるのは
さっき勉強したよね

なので私は
WEB納品のご依頼でも
やっぱり印刷したい!
って言われても良いように

350dpiで制作しているよ!

 



③形式はJPEG・PNG・PSDが主流

完成したイラストの書き出し形式は
使用用途に合わせて保存しましょう

JPEGとPNGの違い

細かい事を言えば
JPEG・PNGどちらにしたらいいか
色々あるんだけど、どちらかというと
JPEGの方がデータが軽いです

JPEG


JPEGに適した条件

背景あり
情報量の多い画面
柔らかいイラスト

jpegは赤色やビビッな発色が苦手なので
私みたいな柔らかいイラストを
描いている方はJPEGが相性がいいです🌼

また沢山のカラーを使っている
情報量の多いイラストは
PNGだとデータが重くなるので
その場合はJPEGが適しているよ!

PNG


PNGに適した条件
背景なし(透明)のイラスト
モノクロ線画
ビビットな配色

 

なんと言っても
PNGの特徴は背景なしで保存が出来ること!!!

背景ありはJPEGやPNGで保存可能

背景透明はPNG・PSDで保存可能

私はオリジナルで描いたイラストは
・背景なしはPNG
・背景ありはJPEGで
2つ書き出して保存しておいてるよ!

 

PSDって何?

PSDとはレイヤーを重ねた状態で保存できる形式。プロのデザイナーさん使っているillustratorやPhotoshopなどで使える形式です

例えばこのように
イラストを動画で動かす
などの用途でレイヤーを分けて欲しい
納品の場合はPSDが最適

→この場合はレイヤーをまとめずに
レイヤーごとに名前を書いて
デザイナーさんが
わかりやすいようにしてあげると◎

PSDはメールに添付ができないので
オンラインステージなどのアップロードして
クライアントと共有する必要があるよ!

もちろんクライアントから
指示が有ればそれに従いましょう

 

MARU

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1996年生まれ。女子美術大学卒業。アンティークなイラストを得意とし、女性のライフスタイルを中心に、雑誌ゼクシィ・JJ・non-no・with、WEBではF...

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